NTのストーリーを全て見終わっての感想です。
ネタバレを含むので畳みます。
良い点、不満点をそれぞれ分けて書いてますが、毎度ながら長いです…
文章を簡潔に纏める力が欲しい。

【良かった点】
■ストーリー
去年の12/15のブログで「次元喰いが神竜みたいに見える」と書きましたが、まんま次元喰い＝神竜でした。
シドの契約破棄に怒って飛び去ったのかと思いきや、まだディシディア世界で経験値集めしてたのか…！
今回はそんな神竜を倒す話になっています。

とにかくノクトが可愛かった！！
DFF世界に急に呼び出され、状況も分からずダブルライトさんに挟まれてうろたえながらも、ちゃんと挨拶できる良い子！
自分の意見を言う時はきちんと挙手してから発言するのも可愛い！育ちのよさを感じます。
早く帰りたいノクトがまっすぐ進むWoLについていくのも可愛いし、この2人じゃ心配だなぁって付いてきてくれるセシルの優しさにもほっこりするし…
この3人を組ませてくれた公式様ありがとう…とても癒されました…
WoL、セシル、ノクトのパーティーは家族みたいでとても微笑ましかったです。

言葉ではなく、実際に体験させる事でノクトに世界を教えてくれるWoLはお父さんのようなポジション。
かつての自分のように右も左も分からないノクトに、世界の仕組みを見せながら導いていく姿が彼らしくて良かったです。
意外と面倒見が良くて思わずにこにこしちゃいました。
初代主人公が最新作主人公を導いてくれるっていうのもぐっと来るものがある…！

異世界で不安なノクトに優しく話しかけて、WoLとの間も取り持ってくれるセシルはお母さんのようなポジション。
ノクトの話を親身に聞いてくれる姿がとても母性溢れてました…
ノクトの面倒を見つつ、WoLの成長も眩しく感じたりと、穏やかに2人を見守るセシルは一番保護者してたかもしれません。

そんな2人に守り導かれ、懐くノクトは子供ポジション。
セシルに懐いているのは一目瞭然だし、VSガーさんの時に立ち向かうWoLを「ゲームの勇者みてー！」ってキラキラした目で見るの可愛すぎ…（明確にそういうシーンは無いですが、「りょーかい！」のノクトの顔が輝いていたのと、説明テキストで「WoLをゲームで見た勇者と重ねていた」とあるので、多分そういう事かなと）
ノクトもFFというゲームの勇者なんだけど、このメタっぽい感性が現代っ子ノクトの持ち味でとても良いのである！

家族のようなこの3人が本当に可愛かったので、もっと色んなやり取りが見たくなりました。
迷い無くズンズン進むWoLと、付いてくるノクトを気遣いながら進むセシルと、ひずみへの出入りに戸惑うノクト…というそれぞれの動きも“らしさ”が出ていて良かったです。
巻き込んですまないと謝るWoLに対して「あんたのせいじゃないだろ」って気遣うノクトは思いやりのある良い子だし、ノクトの「電話」発言に一瞬考えてから「デンワ？」ってなるWoLも可愛かったし…
あの場にいたメンバーで電話が分かるのノクトだけだし、遠くの人と話せる道具って言ってもセシルは「ひそひそうの事かい？」ってなりそう。
文化の違いから生まれるこのギャップ会話が堪らん…！

この3人のルートはもう一つ、ガーWoLが最高に萌えるのですが、苦手な方がいるかもしれませんのであまり語りません。
…が、お前ら絶対仲良しだろ！！ってくらいガーWoLだったので、お好きな方はぜひ期待してください。
この2人はラスボス戦前ムービーでも夫婦の共同作業してたので、NTはガーWoL好きさんにはとてもお勧め。

WoLが「ノクティス」ってたくさん呼んでくれたのも嬉しかったし、このパーティーのルートをクリアして貰える称号が【初代と新世代の競演】なのもとても良かったです。

全体的にノクトの出番が多かったのも嬉しかった！
初代でありDFFメインのWoLと一緒に行動したり、ラスボスである神竜登場シーンにピンでアップになったり、ライトニングと共闘したり、登場シーンとスタッフロールと最後の神々の闘争開始シーンでWoL＆ライトニング＆ノクトの3人で並んだり…
代表格として立っていたのは感無量でした…ノクト…

ノクト以外だと、トランストリオが可愛かった！
ティナは12回目の時にクジャに助けて貰った事があるので、そのお礼を言うシーンが見れて嬉しかったです。
2人が仲良しで拗ねてるジタンも可愛かったし！
ジェノム兄弟が仲良く一緒にいる姿を見られたのも嬉しくて嬉しくて…
前回は仲良し兄弟になれそうだったところをケフカに邪魔されて切ない結末を迎えてしまったので、今回やっと仲良く協力できて本当に良かったです。
クジャはカオス側にいたクラウドに声をかけて励ました事もあったので、クラウドとクジャの再会も見たかったなぁ…
DFFのクジャは丸くなって良い子でニヤニヤします。
そのままジタンと仲良くしててくれ～！
…しかし、ジタンルートラストの説明テキストを見ると「ここは会えなくなってしまった人とまた会える世界（※要約）」とあったので、エンディング後なら、やっぱりクジャはもう…
という事は、今回も召喚された戦士たちは「記憶」が定着した成功体のイミテなのか？
ただ、この後の展開を見ると「今回は記憶ではなく本人が召喚されている？」とも取れるので、その辺どうなのか気になるところ。

■バトル
通常バトルは慣れると面白く、コアバトルも息抜きに丁度良かったです。
召喚獣バトルは私は大苦戦したのでもうやりたくないですが、弟は初見一発でサクサク倒し、ハードもクリアし、召喚獣ラッシュも突破してたので、アクション得意な人には対戦の良い息抜きになる模様。
ストーリー上だとレベルアップボーナスが付くとはいえ、個人的には下手な人用にイージーモードが欲しかったくらいに大変でしたが…！（特に神竜）

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【不満点】
NTはあくまで対戦ゲームであり前作とは違う、と理解しつつも、同じ名前を冠している上に、前作が20周年記念で今作が30周年記念という、どちらも10年の節目の作品である、という点でどうしても比べてしまう為、不満点はちょっと多いです…

■ストーリー
予想はしていましたし、オマケ扱いだから仕方ないとはいえ、ストーリーがとても薄味で残念でした。
前作にあったようなテキストのみのイベント会話も無く、レポートのような収集要素やサイドストーリーも無し。
その為、最初に決まったグループ以外のキャラのやり取りはほぼ無し。
前作も基本的にはグループ行動でしたが、最終決戦に向かう章ではパーティーに選んだキャラによってイベントシーンの組み合わせが変わったり、ムービーは無くてもテキストでなら会話したキャラなどがいたので、お祭りキャラゲーとして楽しめました。
また、フリーバトルの組み合わせで「ストーリーでは絡んでいないキャラ同士のお互いへの台詞」を聞くことが出来たので、そういうキャラ間のやり取りがNTでは無くなってしまったのが寂しいです。

肝心のメインストーリーはキャラ数の割りに短いので、早々にラスボスが判明しますし、ほぼ全キャラ本編クリア済み＆DFFの記憶持ちで自信満々なので苦悩や葛藤などのドラマは無く、始まってすぐ終わる感じ。
前作はラスボス戦後に美麗なエンディングムービー（帰還シーン）が入りましたが、今回は倒すと暗転し、スタッフロール中に戦士たちがモーグリからクリスタルを受け取っている場面の静止画が何枚か出るだけで、帰還するシーンや再会を約束するような友情シーンは特になし（ラスボス戦前のムービーで「すげぇ世界だな」と言ったノクトにジタンが「また来ようぜ」と言うシーンはありますが）

今作が【対戦に特化したゲーム】なのは分かっていますが、歴代のFFキャラが一堂に会するキャラゲーでもあるのだから、もうちょっとファンサービスが欲しかったです。
1人1人にストーリーがあって全員にスポットライトが当たった前作と違って、出番にばらつきがあったのも残念でした（ゴル兄さん一言も喋らなかった…）

ノクトの出番が多い上に終始可愛かったのと、ガーWoLが美味しかったのと、ジェノム兄弟が仲良しで嬉しかったのと、トランストリオが可愛かったので個人的に満足は出来たのですが、全体で見ると残念な部分も多いなぁと言うのが正直なところです。

オフラインだとラッシュバトル（強制6連戦）でしかメモリアが入手出来ないので、ひたすら6連戦を何度もやらないとストーリーが開放されないのも面倒くさかった…
ACだと最高2連戦（キャンペーンによっては3連戦）が1セットなのに、なぜNTのオフラインは6連戦が1セットなんでしょう。
6回って結構長くて大変です…

■やりこみ要素
対戦ゲームなのでバトルを極める事以外にやれる事がなく、バトルを極めたい人以外は、ある程度ストーリー開放や目当てのアイテムをGETした時点でやる事が無くなってしまう気がします。
スペックとしては低いはずのPSP版ディシディアのほうが、やれる事やお遊び要素は明らかに多いです。
せめてキャラクター図鑑くらいは今作もあって良かったのでは…
唯一の収集要素であるショップも、以下の理由からモチベーション維持が大変です。

■ショップのアイテム価格に対してギルが溜まり辛い
これはACの時からずっと思っていたのですが、ショップの価格設定が廃人ゲーマー向け過ぎるような。

BGM1つ3,600ギル。
ボイス1つ3,600ギル。
衣装1つ10,800ギル。

それに対して、1回のオンライン対戦で勝った場合の入手ギルは、スコアにも寄りますが3位だと26ギル、2位だと34ギル、1位でも53ギル。
負けた時最下位だと9ギル。
ラッシュバトルを6戦すると大体260ギル（1試合あたり43ギル）
好成績で6戦した場合は340ギル（1試合あたり56ギル）
ガチャで曲がダブると900ギル出たので、武器や衣装がダブるともっと貰えそうですが、そもそもアイテムの総数が多いのでダブる事はあまり無く、ダブりによるギルは出たらラッキーくらいです（そもそもダブってギルGETより、新しいアイテム引けるほうが嬉しい）

好成績6戦の340ギルを安定して出せたとしても、衣装一つ買うのに6戦×32回＝192戦。
衣装は1キャラにつき5種類あるので（衣装自体は2種類で、ショップで購入できるのは初期衣装のカラバリ2種と、第二衣装のカラバリ3種。計5種）1キャラの衣装を全部揃えようとすると192戦×5＝960戦。
生放送で「遊んでいるうちに結構ギルは溜まる」と言われていましたが、PSP版の時は金のエンゼル（売却額10万）などのギル稼ぎ用アイテムがあったのに対し、そういった稼ぎが出来ない今作は「戦っても戦ってもちっともお金が増えない」という印象が強いです。
ACでやっていたギル2倍キャンペーンをNTでもやってほしい。
ノクトの選ばれし王の衣装GETまで遠い…

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【まとめ】
オフラインだけでも遊べますし、バトルはとても楽しいのですが、ディシディアと名が付いていてもPSPの時とは全くの別物なので、一人で遊ぶには限界がある印象です。
開発の方が「オフラインだけでも遊べます」と言ったのは嘘ではありませんが、前作が「上手くなりたい」「強い装備を作りたい」「図鑑を埋めたい」「レポートを集めたい」など色んな動機で遊べたのに対し、今回は対戦メインなので「上手くなりたい」以外に目的が持てないのが息が続かない原因かなぁ…と思いますが、対戦ゲーってそんなものなので、仕方ないかなと。

うちは弟がオンライン対戦を積極的にやっているのと、私がノクト目当てで遊んでいるので、それなりに楽しめているのですが、前作のようなお祭りゲーを期待する方はちょっと待ったほうがいいかもしれません。
今後キャラ6体＆イベント追加の予定があるみたいなので、様子を見るのも手かなと。